上京する機会もこのところないが、昨年4月になんとか都合をつけ、自社主催愛読者企画「東京桜めぐり~春色皇居東御苑と隅田川クルーズ」に参加した。非日常に身をゆだね、春の一日を満喫した▼もっとも、普段見ることができない皇居内の東御苑内部に足を運べたことはよかったが、集合場所に戻る際、巡らされた堀を半周したもののあまりの広さに歩き疲れたものだ。次の企画は2月26日、宮城県での「とうほく蘭展&バラとガーデンフェスタ」に決まった▼さて所用、その他で上京する方もいるだろう。市立草野心平記念文学館の粟津則雄館長が寄贈した数々の逸品を紹介する「粟津則雄コレクション展〝思考する眼〟の向こうに」が来月12日まで、練馬区立美術館で開かれている▼ルドン、ルオーの版画、交友のあった池田満寿夫さんの作品など約50点を展示中だ。本市に関わる粟津館長、その文化人脈は凡人には想像もつかない、一見の価値があると思う。
片隅抄