「市長選挙も終盤戦を迎え市民の関心も最高潮」と言いたいところだが、現状はちょっと違うようだ▼選挙カーの姿もあまり見かけない。3人の候補者で、広いいわき市内をまんべんなく回っていることを考えれば、仕方ないのかもしれない。ただ、有権者の関心の低さがその先入観を生んでいるのかもしれない。また、選挙活動の変化もあると言っていいだろう▼今までの選挙といえば、とにかく選挙カーでの候補者名の連呼。そして、ドブ板選挙と言われる人海戦術。握手の回数が当選の鍵を握るとさえ言われるほどであった。今では、SNSなど、ネット上でのキャンペーンが増えている。つまり、候補者の顔が見える選挙から効率を重視した選挙に変わりつつある▼「時代が違うから」で済まされることかもしれないが、顔が見えないことでネガティブキャンペーンを生むことにもなり、肝心な政策論争がおろそかになる。そんな選挙では豊かな社会は決して生まれない。