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片隅抄

2019.08.30

鹿島町久保地内で起きた崩落事故から、1週間がたとうとしている。道路に流出した土砂、岩石を見るにつけ万一のことを想像してしまう。もし明るいうちなら、人、車両が通行していたらと▼磨崖仏のご加護とは、迷信かもしれないが大映映画「大魔神」を想起した。山里奥深く、ひっそりと埴輪のような穏やかな表情で時を過ごす巨神体。だが悪政を働き、民を苦しめる為政者には情け容赦なく処罰する▼関係機関の迅速な対応により、きのう5日ぶりに通行止めが解除された。渋滞緩和も図られ、商業もまた通常通りに戻ることだろうが、長い時を経た砂岩質の岩盤だけに、まだ安心はできない▼流出土砂が家屋前まで迫った住民の方などの不安は消えていない。今後いつ地震、豪雨など自然災害が起こり得るかもしれない。すでに小山自体のもろさは明白。もちろん行政は、手をこまねいているわけではないだろう。地域の安心・安全を一日でも早くと願う。

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