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片隅抄

2019.11.5

夏から秋にかけて年に何度でも生命・財産を襲うであろう台風による洪水被害。来年に備えて、今からどんな対策をとれるのだろうか▼市内には夏井川、藤原川、鮫川、大久川といった大きな川が流れ、さらには毛細血管のような支流が張り巡らされている。大津波に備えて南北約60キロの海岸線に堤防や防波堤、防潮堤を造るのとは状況が異なる▼夏井川の全長は67キロ、鮫川も65キロ。先手を打ってすべての沿川で堤防を強固なものにするのは難しい。平時において「ここは危ない」という部分が特定できれば集中的に先手を打てるのだろうが、決壊や洪水になって初めて手当てするのでは後手後手に回ってしまう▼神奈川県小田原市の暴れ川の治水対策に当たったのは尊徳こと二宮金次郎、山梨県甲斐市では有名な「信玄堤」が現在も洪水を防ぐ堤防になっている。いわきにおいてなら沢村勘兵衛に託してみたいものだ。土木工学に詳しい専門家の英知を集めた取り組みを!

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