その風ぼうから、しばらくキチジ、ホウボウと区別がつかなかった。さすがに高級魚のホウボウを口にすることはなかったが、煮付けにすれば、腹ペコの子ども目線ではどれも似たようなもの▼カナガシラ。カサゴ目ホウボウ科に属し旬は秋から初春。金頭とも呼ばれる縁起のいい魚で、常磐沖でまとまってとれるが、調理や加工に手間がかかるといい、味に反して市場価格はそれほどでもない▼そんなカナガシラを<だし>に使ったご当地ラーメンの夏版が、30日に発進した。創作麺やま鳶など3店が考案した「いわきサンシャインラーメン」。特産のフリルレタスやトマトも使い、コロナで困窮する生産者を支援する▼同時期に本市産トマトに特化したご当地ラーメンを作ろうと、こちらも名店のラーメン首鬼が発起人となり「トマトラーメンの会いわき」を発足させ、昨日から新商品を提供した。図らずもラーメン戦争勃発か、いや思いは古里いわきの復興のためだ。