この新聞が読者の手に届く頃には、4都県に対して、緊急事態宣言が発出されていることだろう。第4派とも言われる感染者の激増を見れば仕方のない措置だと思う▼このままでは医療崩壊を招きかねない。すでに崩壊しているとも言える。そんな切実な首都圏の状況を鑑みての発出だが、疑問も残る。「全ては国民の行動にかかっています」と、感染拡大を国民の責任のように押し付けていないだろうか▼緊急事態宣言下では、飲食店等への様々な制限も含まれている。何も悪いことをしていないにも関わらず自粛を余儀なくされるのは補償金をもらっても割りに合わない。従わなければ店名の公開もあるという▼そもそも、コロナに関して用意されている病床は、全体の約2%にすぎない。マスクを配ったりする前に、コロナに関しての医療体制の拡充を図るべきだったはず。国の判断ミスを国民に責任転嫁をしているとしか思えない。