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片隅抄

2022.11.10

「地先の漁師として、いわきの海を守らなきゃいけねえ」。市漁協の江川章組合長は、原発処理水の海洋放出に対し、常に反対の姿勢を貫く▼中学卒業を待たずに、大型北洋船の乗組員に加わり、8年の修業を経て23歳から、半世紀以上にわたって久之浜で船長を務める。市漁協では〝いわきの浜のゴッドファーザー〟と、その矜持(きょうじ)を紹介するほどだ。事あるごとに取材を頼むが、「俺は忙しいんだよ」と言いながらも、1時間でも2時間でも相手をしてくれる度量の広さに感服する▼政府は海洋放出に向けて、風評対策の300億円の基金に加え、将来に向けた操業を図るため、新たに500億円の別枠の基金を創出する。それぞれの趣旨は理解できるが、札束で漁業者のほほをたたいているように感じるのは、うがった見方だろうか▼江川組合長はこうも話す。「このままじゃあ、孫の世代に漁師なんかやらせらんねえな」。浜を守る男の声は、偉い人に届くだろうか。

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