例年、新入学時期に合わせて4月に実施してきた「春の全国交通安全運動」だが、今年は4年に1度の統一地方選挙のため、1カ月遅れの今月11日から始まる▼運動では4月1日に道交法が改正され、全年齢でヘルメット着用が努力義務となったことを受け、周知活動の強化が重点目標に掲げられた。県警では転倒時の頭部保護が命を守ることにつながるとして、努力義務前から着用を促す「かぶっぺ大作戦」を展開する。しかし今のところ着用率アップには結びついていない▼そんな中、先月京都で自転車同士の衝突事故があり、ヘルメット着用の女性は軽傷で済んだものの、未着用の男性は頭部を強く打ち亡くなる不幸な事故があった。「あの時ヘルメットを被ってさえいれば」と後悔してももう遅い。決して他人事ではない▼運動最終日の20日は「交通死亡事故ゼロを目指す日」。運動の期間に関係なく1年を通して交通安全を。
片隅抄