105回を数える今年夏の全国高校野球選手権大会の49代表が決まった。今年も私学と公立校の差は大きく、県立・市立校はわずか9校にとどまった▼普通科は社(兵庫)と川之江(愛媛)だけで、ほかは商業高校の前橋商、富山商、鳥取商、徳島商、商業系の市和歌山が目立っている。工業系は佐賀の鳥栖工1校、私学のような校名だが三重のいなべ総合学園は総合学科の県立だ▼前橋商は人気野球漫画「タッチ」で知られる漫画家あだち充さん(72)の母校で、「タッチ」の主人公、双子の上杉兄弟や浅倉南が活躍した明青学園のユニホームとよく似ている。前橋商の応援でアニメ版のオープニングテーマが演奏されるのは当然と言えば当然だろう。13年ぶり6回目出場の同校は話題になるのではないか▼8月の甲子園球場で観戦したことがあるが、ハンパない暑さだった。福島大会では脚をつる選手が続出した。酷暑の夏開催見直しも叫ばれる中、頑張ってほしい。
片隅抄