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片隅抄

2024.03.22

「春は名のみの風の寒さや」とは唱歌・早春賦の一節。文字通りここ数日の寒さには辟易している。県立私立の中学・高校の卒業式はすでに終わり、きょうは市内公立小では6年間、学びを収めた児童が晴れの日を迎えた▼時節柄、取材のため各校の式に足を運んだが、こちらの時代と違い、校歌斉唱はあるが「仰げば尊し」「蛍の光」を歌うところはなく、式歌と称するポピュラー的なものに変わって久しい▼雰囲気もウエット感はなく、明るくドライ。逆に幼稚園では、卒園証書を受け取った園児が父母のふとに寄り、「毎日、お弁当を作ってくれて、ありがとう」など感謝の言葉を伝えると、会場の出席者も涙にくれた▼きょう、ある大学の卒業式に赴いた。その中の式辞で「人間は生まれながらに平等ですが、学問をしたかしないかで、その後の人生が決まります」とあった。現代では多くの情報が簡単に手に入る。正確な判断には、知識の積み重ねが必要だ。

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