高校野球の試合が行われるスタジアムは、野外コンサートのようだ。大阪桐蔭のような全日本吹奏楽コンクール金賞受賞常連校レベルの吹奏楽部の演奏を聴けたり、大合唱や時にはアカペラの独唱まである▼もちろん各校の校歌を聴けるのもこの〝会場〟ならではだ。母校でもないのに磐城や東日大昌平、聖光学院、学法石川はもちろん、横浜やＰＬ学園、智辯和歌山など甲子園常連校の校歌を歌えるのは聴くともなしに耳慣れてしまったからだろう▼昔の七五調のいかめしい旋律があれば、最近の校歌のように歌詞に英語が入ったり、一流ミュージシャンが作ったポップス調やラップ調の校歌もあるから面白い▼「狙いうち」は７３年、「サウスポー」は７８年にリリースした曲だが、今も応援団に欠かせない名曲だ。智辯和歌山なら「ジョグロック」、天理なら「ワッショイ」、最近は市立船橋の「市船ｓｏｕｌ」などオリジナル曲もある。今年もたっぷり名曲を聴くことができた。
