毎週欠かさず聞いているラジオ番組が幾つかある。その一つが、自動車会社が冠スポンサーを務めるご長寿番組。抄子と同じ昭和世代サラリーマンの日常を描いた物語だが、変化著しいビジネスの常識が取り上げられ、目から鱗が落ちるような新情報に毎回刺激を受けている▼郷愁を誘う昭和、平成の楽曲とともに当時の流行や常識も紹介するが、単なる懐古主義に陥ることなく今の世代も充足感が得られる、個性的な登場人物を引き立てるような話も秀逸だ▼先日のテーマは〝イントロ〟。今の流行歌はTikTokのような動画共有サービスでバズるよう、イントロがなくサビから入るものが多いが、「人生においても突然サビは始まらず、イントロを大事にすべき」という人生訓が取引先とのやり取りを通じて描かれた▼これは何事にも通じる。いきなりではなく普段からの行いが大切だと。唐突かもしれないが選挙もそう、有権者はイントロも見て一票を入れている。