10月なのに夏日を記録する日もあった日本列島。秋はどこに行ってしまったのかと思われていたが、ここに来て朝夕の気温もめっきりと下がり、秋の訪れを感じる▼北国から初雪の便りが届きだすと、家庭や職場にストーブなどの火気を使った暖房器具が入りだす。このため、9日から15日までの1週間、全国一斉の秋の火災予防運動が実施され、火災への注意喚起を促す。市内では幼稚園児が防火パレードを行い、火災防止を訴える▼昨年、市内で発生した火災件数は67件で、1967年の統計開始以来、過去2番目の低さだった。ここ数年火災の発生が減少していると喜んでいた矢先、今年5月に平・田町の繁華街で火災が起き、12棟が焼ける大規模火災が発生した。死者がいなかったのが幸いだった▼火事は一瞬にしてすべての物を灰にする。これまで蓄えた財産ばかりか命までも。これからは空気が乾燥し火が出るとあっという間に燃え広がるだけに、くれぐれも火の用心。