0歳から100歳までの「年齢早見表」は記事を書くとき参考になる。〝昭和百年〟に当たる今年は、50年ごと二分された右側の一番上に位置する昭和50年生まれが50歳となる▼そこから自分が生まれた昭和33年を探してみると、後半生50年の3分の1のところにあるのがわかる。自分では「昭和33歳」と若ぶっても、寿命のロウソクはだいぶ短くなっているのだ▼内臓が弱く、30代の頃から健康診断のたび特に胃の異常を指摘されてきた。祖父は胃がんで亡くなった。だから「オレも胃がんで死ぬのだろう」と悟って、胃がんで手術・入院したときの保険に入っているのだが、胃の方はその後平穏で、代わりに心不全、不整脈の不安を指摘されるようになった▼青魚やトマトや納豆をよく食べるようになった。新聞チラシのお悔やみ情報の年齢を気にするようになった。そして70、80を過ぎても意気軒高な人生の先輩たちを羨むようになった。「守りに入
った」と笑わぬように。
片隅抄