言葉は時代と共に変化する。文化庁が昨年9月に発表した国語に関する世論調査によると、「さくっと」や「もふもふ」、「まったり」などについて、8割以上の人が他人が使うのが気にならないと答えた▼言い回しも時代を表す。同業の後輩記者から、何気ない会話の中で「いまの『菊池風磨構文』ですか?」と聞かれた。「○○ようじゃ無理か。□□はね、△△しとかないと」。昨年4月から名称を改めた男性アイドルグループ「timelesz」の菊池風磨さんが、新メンバーを募るオーディションの中で発言した内容を基に、SNSを中心に広がった▼たまたま口を付いた中身が、この構文に当てはまったようだ。冗談めかしながらも、相手に柔らかく指摘する様子は、コミュニケーションのあり方が変化している若者にぴったりはまったとみられる▼恥ずかしながら、くだんの構文を知らなかった。進化する言葉に、一記者としてもっとアンテナを高くしたい。