会津藩23万石のお膝元、会津若松市で20日に開かれた「会津藩公行列」は、今年も俳優の綾瀬はるかさんがゲスト出演するなどして華やかに開かれたらしい▼戦国時代の伊達政宗から数えれば蒲生氏郷、上杉景勝、保科正之、幕末の松平容保ら多士済々の領主、藩主が支配。会津鶴ケ城というシンボル、ランドマークがあり、通りのそこここに藩の歴史が令和の今に刻まれている▼『坊ちゃん』に登場する会津出身の数学教師『山嵐』こと堀田は、頑固で一途で芯の通った正義漢として描かれているが、まさに『会津っぽ』の気風だ▼磐城平藩を中心としたいわき市でもかつて「いわき時代まつり」が開かれ、内郷から平まで、いわきの歴史に名を刻んだ偉人たちが行列をつくった。会津に負けない華やかな時代行列。会津と違ってこのまつりが途絶えてしまったのは残念。白河、二本松、相馬、棚倉……藩の歴史が今も息づいている他地区と比べると、仕方ないかもしれない。