「日本近代統計の祖」と称されている杉亨二(1828~1917)。いまの長崎の出身で、幕末に勝海舟の知己を得て、洋学研究に携わる中で統計学を志した▼明治維新後も官職に就き、1879年には山梨で人口調査に当たる「甲斐国現在人別調」を実施。この取り組みを基に、杉が亡くなった後の1920年、日本で初めての国勢調査が行われた▼総務省は先月29日、2025年の速報値を公表した。いわき市は30万6495人で、5年前と比較して7・9%の減。国勢調査では初めて郡山市を下回る県内2位となった▼人口にはさまざまな切り口があり、外国人を含む住民基本台帳人口はすでに29万人台。実は人口が30万人を切ると、政令で指定された事業所税が課税できる自治体から外れる見通しだ。市は歳入減となる一方、企業誘致がしやすくなる利点もあると説明する。人口減少は待ったなし。いわき市をどう持続していくか、そのあり方が問われている。