夏の名残りを思わせるような日が続いたが秋の芸術・文化の催しは今が最盛期を迎えている。こちらも市立美術館、アリオス、市文化センターなどに足を運ぶ機会が多い▼先日、ムジーク・ツィンマー主催「世界音楽の旅シリーズ」を取材した。国内外のクラシック、現代音楽を紹介する内容で今回は「四季に彩られた“雅な国日本”」をテーマに中身の濃い演奏が披露された▼暗闇の中、一点スポットを浴び、生田流奏者山脇貴久恵さんが八橋検校「六段の調べ」を奏でた。おなじみの旋律に聞き入りながら、近代筝曲の始祖宮城道雄を思い出した。目の不自由な宮城は1956(昭和31)年、乗車していた寝台列車の扉から転落、不慮の死を遂げた▼線路上で発見された時、まだ息があり「私の名は宮城道雄…」と言ったとされる。今年は宮城の死から、ちょうど70年になる。取材したこの日、91年前に小川町で起きた磐越東線の列車転覆事故の慰霊祭が行われた。