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令和4年度の市農林業賞決まる 田人の蛭田さんら3人・1団体輝く
市は2月1日、いわき市の農林業発展や、農村社会の近代化に意欲的な取り組みを行い、顕著な実績を上げている市民らをたたえる「令和4年度いわき市農林業賞」の表彰式を開催する。
個人の部は林業・蛭田一さん(73)=田人町黒田、青年の部は畜産、農業・草野純一さん(46)=三和町差塩、貢献の部は福祉事業所・NPO法人みどりの杜福祉会いわきワイナリー=平南白土、磐城農業高食品流通科2年・岡部美知留さん(16)=金山町=が選ばれた。
▽蛭田一さん 受賞理由=長年、田人町で間伐材搬出の効率化、森林整備の推進に携わり、昭和51年設立の田人林業研究会の一員として徹底した枝打ちや間伐を行い、無節柱材「磨丸太」など良質な地域材を生産する。平成13年に県の指導林家、同17年にはグリーンフォレスター認定を受け、地域林業者への技術指導、後継者育成にも貢献している。令和2年4月から市森林組合の森林・林業アドバイザーに就任し、森林整備における森林所有者への同意取得に尽力している。
▽草野純一さん 受賞理由=三和町で畜産、水稲を行う青年農業者で地域に先がけ温度センサーなどのICT技術の導入、「借り腹」による生産量増加と経費節減、家族経営協定の締結など意欲的に農業経営の改善に向けた取り組みを行っている。市内土木関係業者と連携して荒廃農地の再生、飼料作物の生産を行い、飼料自給・循環型社会の形成に努めるほか、県内の若手和牛繁殖農家で構成する「若人の会」の顧問として、交流事業などに取り組み、畜産振興や地域農業の振興などに努めている。
▽NPO法人みどりの杜福祉会いわきワイナリー 受賞理由=ワイン製造・販売する福祉事業所で、原材料のブドウを好間・久之浜地区で栽培する。就労継続支援B型事業所として、全工程に障がいのある人たちが携わるなど、農福連携の取り組みで共生社会の実現に寄与する。令和4年4月に開催された「ふぇみなリーズ世界ワインコンクール2022」での金賞受賞、同11月の「いわきワイナリー収穫感謝祭」の盛況など、いわき産ワインを通じた本市産農産物の振興、風評払しょくにも努めている。
▽岡部美知留さん 受賞理由=同校食品流通課で畜産を専攻。黒毛和種の飼養管理に取り組み、令和4年10月に鹿児島県霧島市などで開催された5年に1度の「和牛オリンピック」と称される、第12回全国和牛能力共進会「種牛の部、高校及び農業大学校の部(特別区)」で有志4人と県代表で出場。出品した「みこい3」が優等賞12席、個人としても同大会附帯行事の和牛審査競技会「高校生の部」で本県勢初の最優秀賞(全国1位)を受賞した。