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津波で流された思い出の品返したい 薄磯・震災伝承みらい館で検索可能
薄磯三丁目のいわき震災伝承みらい館では、タブレット端末を用いて、東日本大震災の津波で流された思い出の品(津波遺留品)を検索する機会を提供している。同館の担当者は震災から12年を前に、「心当たりのある方は、検索に訪れてほしい」と話している。
市は震災の津波によって、市内沿岸部の住宅から流出した写真やアルバム、バッグ、位牌、印鑑などに関して、所有者に返還する作業を進めてきた。しかし震災から間もなく12年が経過する中で、依然として約5千点が持ち主のもとに戻っていない。
市は昨年8月に鹿島町の鹿島公民館で、展示・返還事業を実施したところ、41点を引き渡すことがかなった。今後も少しでも実現できるよう、震災伝承みらい館で、津波遺留品のデータベース検索を行っている。
開館時間は午前9時から午後4時半。休館日は毎週月曜日(祝日の場合は次の平日)。検索は館内のみ。思い出の品の種類や所有者名、キーワードから調べられる。
返還を希望する品があった際には、同館職員に申し出ればよい。改めて現物を見てもらった上で、本人確認を含む必要な手続きに移る。問い合わせは、同館=電話(38)4894=まで。