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いわきから水素の潮流を 根本通商など6社 燃料電池小型トラックの出発式

 水素で発電する燃料電池(FC)小型トラックの出発式が30日、鹿島町の商用定置式水素ステーション「いわき鹿島水素ステーション」で開かれた。いわき市では、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現に向け、地元企業が率先して、県やトヨタ自動車によるFC小型トラックを使った社会実装に参加しており、広く市民に理解してもらう狙いも兼ねて、導入する市内6社が合同で出発式を開催した。
 FC小型トラックは物流面から脱炭素を図る取り組みで、通常の小型トラックで課題となる二酸化炭素を一切排出しないほか、運転時に生じる振動も低減されている。社会実装では、未来のまちづくりを目指しており、いわき市では来年3月までに、20台の配置が計画されている。
 車両はトヨタ自動車やいすゞ自動車が出資し、商用車の技術開発を手がける「コマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT)」が開発した。1回の水素充てん(5~10分)につき、最大積載量(3トン)の荷物を積んだ状態で、260kmの走行することができる。今年2月、根本通商(勿来町窪田)に全国で初めて納車された。
 出発式は同社のほか、磐栄運送(泉町下川)、小名浜包装資材(小名浜林城)、田村建材(内郷綴町)、シオヤ産業(小名浜)、大和電設工業(平上荒川)によって企画された。
 式典には内田市長や、いわき商工会議所の小野栄重会頭らも出席し、根本通商の根本克頼代表取締役社長が「世の中では脱炭素の動きを進んでいるが、いわき市では全国に先駆けて、地元の中小企業が積極的に、水素の社会実装に取り組んでいる。物流の効率化から、エネルギーマネージメントを進めていきたい」とあいさつした。
 関係者によるテープカットに続き、小名浜包装資材の小沼郁亙代表取締役社長の掛け声で、納車済みのFC小型トラック3台が、水素ステーションを後にした。

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