新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、内田市長は17日、市医師会の木村守和会長、市病院協議会の高萩周作理事長と、臨時共同記者会見を行った。市によると、新型コロナウイルスの感染者は6月に入ってから、市内の定点医療機関当たりの報告数が増加しており、昨年夏の第7波や一昨年夏の第5波と同じような傾向を見せている。このため感染症法上の分類が「5類」となった今夏も、引き続き感染対策に留意するよう訴えている。
臨時共同記者会見は、市役所第8会議室で開かれた。内田市長によると、一昨年夏の第5波では7月下旬から急増し、8月上旬~中旬がピークとなり、昨年夏の第7波では7月上旬から少しずつ増え始め、8月中旬~下旬に最も多くなった。
こうした点を踏まえ、「夏は感染リスクが拡大する」として、今夏も注意が必要と語った。特に旅行や帰省、夏祭りで人の動きが盛んとなることや、熱中症対策でマスクを着用する人が減り、冷房によって換気が不十分となると指摘する。
社会経済生活がコロナ禍前に戻りつつある一方で、5類移行後もウイルスの感染力や病原性は変わっておらず、重症化リスクのある高齢者や基礎疾患を持つ人は、注意を払う必要があると話す。
また感染拡大による医療ひっ迫の懸念もあるため、市民に向けて、▽手指消毒▽場面に応じたマスクの着用▽十分な換気▽ワクチン接種――を市民に要請し、「体調が悪いときは、無理をせず、外出を控えましょう」と呼びかけた。
木村会長からは、5類扱いで市民の関心が薄れてきているが、第9波の入り口といえる状況と伝えられた。感染対策が疎かになると「医療機関はひっ迫状況となり、通常の医療にも影響が出る可能性がある」と警鐘を鳴らし、一人一人の行動が重要になるとした。
発熱外来体制についても説明し、感染持ち込みを避けるため、受診する際には必ず医療機関に電話をして、指示を受けてかかるよう求めている。8月の祝日とお盆期間(11、13~16日)も開設し、時間は主に午前9時から午後1時まで。
高萩理事長からは変異株の広がりが解説され、医療・介護施設内や体調不良時、感染流行地域に行く際は、適切にマスクを着用するよう重ねて強調した。
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