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いわき市襲った豪雨1週間 内田市長「住民に寄り添い一日も早い復旧を」
8日夜から降り続いた台風13号に関連した記録的大雨に伴い、内郷地区を中心に、いわき市の広い範囲で浸水被害を受けてから、15日で1週間を迎えた。市のまとめ(14日午前10時現在)によると、市内で分かっている被害状況は、死者1人(60代男性)、全壊1棟、床上浸水1258棟、床下浸水443棟となっている。また市によると、農地被害は少なくとも6億6千万円で、今後さらに拡大する見通し。事業者などの被害は確認が進められている。
災害廃棄物の受け入れは、11日から計6カ所の仮置き場・臨時集積所(現在は4カ所)で始まり、13日までに計2747件の実績がある。一方で仮置き場以外に投棄されている場所は170件以上という。
市では16日、市消防団の協力を得て、地域の生活道路や住宅からの災害廃棄物を回収し、消防車両を活用して、仮置き場までの搬送を支援する。運搬用に貸し出す軽トラックの配置が一部変更され、15日から市勿来支所に1台、市内郷支所に2台、内郷内町立町集会所(現地対策センター)に1台とした。
被災者支援策のうち、コールセンターには12~14日に138件の連絡が寄せられ、堆積土砂や生活再建など延べ158件の相談があった。
避難所に関しては、内郷コミュニティセンター1カ所に集約され、14日正午現在、12世帯18人が避難している。
13日に開設された内郷2カ所の現地対策センターは、2日間で、内郷内町立町集会所には215人、内郷白水町上代集会所には94人が訪れ、り災証明書の受け付けや、片付けに必要な物資を受け取っている。
電子・窓口を含む市内全体のり災証明書の申請は、10日(窓口は11日から)から14日までで、計1471件に上った。市によると、少しずつ落ち着きを見せている。
内田市長は被災から1週間を踏まえ、「り災証明書の申請や、災害ボランティアの受け付け、災害廃棄物の受け入れなど、いずれも迅速にできたと考えるが、新たな課題も出ており、住民の方に寄り添いながら、一日も早い復旧に努めたい」と話す。
宮川があふれたことによって、内郷宮町や内郷内町が浸水した件に対しては、「昨年度から宮川の市道に沿って、排水路を整備させていたが、全体の4分の1のみの完了で、結果的に今回の豪雨に間に合わなかった」と指摘。早急に完了したいと強調した。