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新型コロナ5類移行から1年 重症化リスクの警戒変わらずも 対策の検証求める声

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが、季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行し、きょう8日で1年を迎えた。市民生活はコロナ禍前の状況を取り戻したが、日ごろからの体調管理に加え、手洗いや手指消毒、換気、効果的な場面でのマスク着用など、基本的な感染対策は変わらない。
 市感染症対策課によると、4月下旬には市内の高齢者施設で集団感染が発生しており、引き続き重症化リスクのある人への警戒が求められている。
 5類移行後、新型コロナウイルス感染症は、すべての患者の情報を集める「全数把握」から、定められた医療機関による「定点把握」になった。
 いわき市では13の定点医療機関からの報告で、1週間ごとに感染者数がまとめられ、5類移行後2度の感染拡大を確認。昨年8月28日~9月3日に計411人、今年1月22~28日に計374人まで上昇している。ウイルスは変異を繰り返しており、現在の主流は「JN・1」と呼ばれるオミクロン株の一種。今後も夏と冬に感染が広がる可能性が指摘されている。
 コロナ禍では、感染対策としてアクリル板のパーティションが飛まつ感染を防ぐとして、飲食店や会議室などあらゆる場所に置かれていた。
 「いまでも保管してあります」。JRいわき駅前の「Bar Quartet(バー・カルテット)」の紋波幸太郎さん(43)によると、昼はカフェ、夜はバーとして営業している店内には、かつてカウンターにアクリルのパーティションを設置していた。
 緊急事態宣言やまん延防止等重点措置によって、営業休止を余儀なくされた日々を思い返しながら、「飲食店からクラスター(感染者集団)を出さないという考えは、多くの人を納得させるために仕方がなかったのでは」と一定の理解を示す。
 ただ「国も県も市も、一連の対策が正しかったのかを検証してほしい。このままいい加減に終わらせては、何の教訓も得られない」と強く指摘。紋波さんはコロナに翻ろうされたひとりとして、経験が次に生かされることを願った。
 (写真:いまは使われなくなったアクリルのパーティション)

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