大学野球日本一を決める「第73回全日本大学野球選手権大会」(全日本大学野球連盟など主催)は15日、東京の明治神宮野球場で準決勝2試合を行った。2年ぶり3度目のベスト4進出を果たした東日本国際大(南東北大学野球連盟)は、初の決勝進出をかけて早稲田大(東京六大学野球連盟)と対戦。2点を先制したもののタイブレークにもつれ込む接戦となり、延長十回3―4で惜しくも敗れた。
大会は16日の決勝でその早稲田大を2―1で破った青山学院大が2連覇を達成。大会終了後に表彰選手の発表があり、東日本国際大の藤井優矢(4年)が最優秀投手に選ばれた。また藤井は22日から始まる侍ジャパン大学代表(大学日本代表)候補の選考合宿メンバーに追加招集された。
先発完投型だった春のリーグ戦と違い、今大会はリリーフの切り札として4試合すべてのマウンドに立ったエース藤井。流れを早稲田に渡さない投球を見せた磯前凛(同)のあとを受けて六回無死一塁の場面でマウンドに立ったが、送りバントを間に合わない二塁に送球して自らピンチを広げると、春の六大学で3本塁打をマークした吉納翼(同)に痛恨の逆転3ランを浴びた。
「チームに申し訳ない。疲れ? 疲れてはいたけど、トレーナーの方々が付きっきりでケアしてくれたお陰で今日も投げられました。しかし(3試合で与四死球2だった)コントロールが今一つで、思ったところに球がいかなかった(五イニングで4四球)」と悔やんだ。試合後はそれでも「秋の明治神宮大会では決勝まで行く。そのためにもっと力強い投球と制球を磨かないと」と前を向いた。
MAX150km。4試合目で初失点したが23イニングで17奪三振、自責点2で防御率は0・78。この試合でも最速147kmをマークした。大会後は最優秀投手賞に輝いただけでなく、大学日本代表候補合宿にも招集された。ハイレベルの経験を重ねてバージョンアップするであろう藤井の秋のシーズンの投球が楽しみだ。
(写真:マウンドで藤木豊監督からアドバイスを受ける藤井)
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