4月から新たな「いわき総合高」が誕生するのを前に、統合するいわき総合高と好間高の閉校式は19日、それぞれの校舎で行われた。
いずれも歴史と伝統を胸に、地域とともに歩んできたが、少子化の中で教育の質の維持・向上を図るため、新たな学びを実現するため統合することが決まった。なお好間高に通う新2、3年生は、好間高校舎を引き継ぐ「いわき総合高好間校舎」で学習していく。
閉校式のうち、いわき総合の式典には1、2年生の約400人が出席。太田隆明校長が「これまでのいわき総合高と好間高の伝統を継承しながら、地域から愛され、生徒や教職員も『来てよかった』と心から思える学校を目指していきたい」とあいさつした。
橋本明美PTA会長、四ツ倉寿子同窓会会計が祝辞に立ったあと、生徒を代表して生徒会長の斎藤里菜さん(17)は「私たちは最後を飾る生徒となるが、これまでの先輩方が築いてきた良い伝統を新入生にも伝えていきたい」と話し、県教委高校教育課の古山智行管理主事に校旗を返納した。
好間の式典には、同じく1、2年生の約70人が立ち会った。佐藤秀雄校長が「好間高校では、これまで伝統として『5秒の礼』が伝えられてきた。閉校後もその伝統を大切に過ごしていただきたい」と述べ、石井敏郎同窓会長が祝辞を寄せた。
また生徒会長の三瓶愛海さん(17)が登壇し、東日本台風の地域とのかかわりを踏まえ、「好間高校は長い歴史に幕を下ろすが、これは新たな旅立ちでもある。新たな学び舎で学びを続けていくので、これからも成長を見守り続けてほしい」とし、古山管理主事に校旗を返した。
いわき総合は内郷村立農業補習学校を起源とし、1948(昭和23)年に内郷高となり、2004(平成16)年に現校名に。好間高は好間村青年学校を前身とし、48年に内郷高好間分校を設置。63年に独立した。
これまで輩出した卒業生はいわき総合が2万4577人、好間が8581人。
(写真:いわき総合高と好間高で行われた閉校式)