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発酵食の魅力伝えたい ナックルズカフェ 4月に佐糠での再オープン目指して

 太平洋を望む風光明媚な高台にあった、旧国民宿舎「勿来の関荘」で5年間にわたり営業した発酵食専門カフェ「Knuckles Cafe(ナックルズカフェ)」が今年4月中旬ごろ、佐糠町東一丁目地内に移転、再スタートすることとなった。
 移転先は、カフェの運営母体であるNPO法人の事務所。コンサートに使用した思い出深いグランドピアノが置かれた新しい空間で、スタッフたちは「今度はこの場所でお世話になった皆様へ、恩返しをしていきたい」と夢を描いている。
 勿来の関荘は、利用客の減少を受けて2015(平成27)年に閉館。その後はNPO法人勿来まちづくりサポートセンター(舘敬理事長)が東日本大震災で大きな打撃を受けたいわきの海水浴場を盛り上げようと、県外から招へいしたライフセーバーの活動拠点として再整備していた。
市と賃貸契約を結び、施設維持費をねん出するため、2019(令和元)年10月にカフェをオープン。理事長の舘さんが乳酸菌発酵を使った無農薬の野菜作りやぬか漬けに親しんでいたことから、「発酵食」に着目し、スタッフの舘めぐみさん、栗原麻美さんらがレシピを考案した。

 コロナ禍が明け、昨年春からは順調に売り上げを伸ばしたが、同時に施設の老朽化が際立つように。同年夏は水道費が通常の3倍に近い16万円にものぼり、漏水の調査を行うも修繕は難しく、やむなく退去を決断した。
 「先の見通しがつかないなか、昨年12月末で退去しましたが、常連客が署名運動をしてくれたり、『再開してほしい』『辞めないで』というメッセージが多数届くように。また、これまでさまざまな企画を一緒にやってきた芝浦工業大、筑波大の学生たちも応援してくれました」
 現在はカフェの改装工事が始まったところで、スタッフがアイデアを出し合いながら新しい空間づくりを進めている。キッチンと20席ほどの客席のほか、新たに発酵調味料の製造室を整備。ここで作った商品をECサイトで販売する予定だ。商品開発やECサイトの立ち上げにも大学生がかかわっている。
 「この5年間、カフェでたくさんの出会いがあり、場所がなくなってからもさまざまな形でサポートしていただきました。再開後はお客様においしく健康な食をご提供することで、恩返しをしていきたい」と栗原さんたちは4月の再開を心待ちにしている。
 オープンに向けては、クラウドファンディングを行っている。詳しくは<こちら>。
 (写真1枚目:新店舗のイメージを打ち合わせする舘さん=左から2人目=ら 2枚目:人気だった定番のランチ)

PR:いわき市北部地域を中心に、児童養護施設、老人保健施設、特別養護老人ホーム、ケアハウスをはじめ、診療所とデイケア、デイサービス、居宅介護支援、訪問介護、訪問リハビリと多種多様な福祉、医療事業を展開。

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