いわき市平出身で、スペイン中部の町ラ・マンチャ地方で暮らす画家阿部幸洋さん(74)の作品展「阿部幸洋新作絵画展」が8日まで、泉ケ丘二丁目のギャラリーいわきで開かれている。会廊にはスペインの乾いた空気、光に彩られた風景や静物の油絵が展示され、来廊者たちを楽しませている。
阿部さんは1951(昭和26)年生まれ。80年にスペインへ移り住み、ラ・マンチャ地方の町トメジョーソで30年以上、画業に励んでいる。
歴史と文化、人々の暮らしが息づく石造りの建物や古道、自然風景……。これらを手触り感のあるタッチで表現し、スペイン・日本の両国で作品を発表している。
2014(平成26)年には外国人として珍しく、スペイン現代美術界の巨匠アントニオ・ロペスの叔父の名を冠した美術館で2度にわたり個展を開くなど、現地でも評価を高めている。
毎回季節ごとのテーマを設けており、今展では「秋の陽(ひ)」がテーマ。小高い丘にある古都トレドの街並みを描いた油彩画「トレド」をはじめとする風景画のほか、庭の一角に置いてあるという素焼きのワイン壺、水差しなどの静物画も並んだ。
静物一つひとつにも黄金色の秋の光が差し込み、一期一会の表情を見せている。開廊時間は午前11時~午後7時(最終日は午後6時まで)。会期中無休。
(写真:油彩画「トレド」と阿部さん)
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スペインの趣伝える 平出身・阿部幸洋さん 8日まで・ギャラリーいわきで個展
