■J2第6節 いわきFC0-1FC今治(23日、ハワスタ)
▽得点【今】梅木(後37)
前半終了間際にGK早坂勇希(25)が一発退場となり、突然のJリーグデビューを飾ったGK松本崚汰(22)。GKの交代はフィールドプレーヤーと異なり、基本的にアクシデント時が多く、松本もいつでも出られる準備はしていたが、それでも驚きは隠せなかった。
東京国際大の出身で、今季からいわきに加入すると、昨季をもって引退したいわきの元GK・田中謙吾さん(35)から指導を受けた。田中さんはその経験と献身性が高く評価され、通算12シーズンにわたりAC長野パルセイロ、松本山雅FC、いわきに在籍してきただけに、松本は大いに刺激を受けたという。
劣勢でも強い気持ちでゴールマウスを守り続けたが、後半37分にクロスの処理を誤りファンブルし、痛恨の先制点を献上してしまった。
ショートバウンドし、伸びてくるボールに対応しきれなかったことが原因という。試合後には悔し涙があふれた。「この1試合で今後の行方が大きく左右されると思っていた。止められずに勝ち点を逃してしまった」
肩を落とす松本に対し、田村監督は「良くやってくれたと思う。ミスをフォーカスされがちだが、それがプロ。(そうした悔しさを)早く経験できたことは彼にとって良かったとポジティブに捉えていきたい」と優しく見守る。
ただ、いつまでも負けを引きずるわけにはいかない。いずれも敵地に赴き、26日にはRB大宮アルディージャとのカップ戦、30日はリーグ戦に戻って水戸ホーリーホックとの「常磐線ダービー」に挑む。チーム一丸となり「いい準備をして、次の試合に臨みたい」と力強く語った。
(写真:Jリーグデビューを飾った松本)
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<いわきFC余話>今治戦 GK松本が急きょピッチへ 失点の悔しさも前を向く
