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2014.11.01

市街地で過ごしていると実感がわかないのだが、三和や川前、田人、遠野といった山間部でのイノシシ被害は相当深刻なようだ▼「被害ではなく、これは災害だ」という。ひところ、車や電車にイノシシが衝突する事故が相次いだ。農作物を食い荒らすのはもちろん、住民がけがをする危険性も大きい。市境を越えて双葉郡から高線量のイノシシが入り込んだ、といううわさもある▼市は個体数が増加したことから年間のイノシシ駆除数を現在の1500頭から増やすことを検討しているようだが、高齢化・過疎化が進む中、険しい山に入って猟銃で仕留めたり、罠(わな)をかける人たちも大変だろう▼捕ったとしても解体し、焼却場まで搬送しなければならない。「補助金をもらうまでの手続きが面倒だ。もっと簡単にしてほしい」という声も聞いた。震災前であれば、直売場などで野趣味あふれるしし鍋用の肉として販売する利用価値もあったが、それもままならない。

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