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2015.10.19

1週間前、いわきアリオスで開かれた「キリ・テ・カナワ」コンサートに出掛けた。世界的ソプラノ歌手の声は美しかった。加えて聴衆の感動を呼んだのが、共演した中・高生の合唱だった▼二百余人の10代が最初に歌ったのは「信じる」。平成16年度のNHK全国学校音楽コンクール中学校の部の課題曲で、谷川俊太郎の詩に曲を付けたものだ▼その歌詞が心に響いた。最初の方には「自分にうそがつけない私 そんな私を私は信じる 信じることに理由はない」。そして(地雷を踏み足を失った子どもの写真に)「涙を流したあなた そんなあなたを私は信じる」と続き、「すべてのものが日々新しいそんな世界を私は信じる 信じることは生きるみなもと」で終わる▼この歌詞を彼らはどんな思いで歌っているのだろうかと考えた。自分を他人をそして世界を信じる―聴いた当方は、小さな1人が世界につながる存在であることが、すーっと体の中に入ってくる感覚を得た。

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