2016.08.26
映画「男はつらいよ」の主役を務めた渥美清さん。今月4日が没後20年にあたるため特集本、出演作品が紹介されている。虚実入り交じった役者ともいわれ、いまだに謎を秘めている▼寅さんのイメージが強すぎるが、大作曲家の半生を演じたNHKドラマ「幾山河は越えたれど 昭和のこころ 古賀政男」が印象に残る。古賀さん死去の翌昭和54年に放送され、ラストでの「誰か故郷を想わざる」の合唱シーンに涙腺がゆるんだ▼昨日、3年ぶりに明治大学マンドリン倶楽部いわき演奏会があった。主に東西のクラシック、ポピュラーが多く、創設者の古賀メロディーは2曲。ドラマタイトル「誰か故郷…」はなかった。本市出身歌手霧島昇さんの代表曲だけにややさびしい気もした▼それでも94年の伝統を誇るだけに、学生ながら技量は十分。さて同じ若者でありながら、ある2世タレントの不祥事には閉口する。「ひとり酒場で…」と静かに飲み、眠ればいいものを。