2017.08.24
高校野球の魅力は、選手たちの最後まで諦めない強い気持ちが伝わり、感動を与える事にある。しかし、今年の大会中に、ちょっとした汚点ともいえる出来事があった▼ある試合で、一塁に走り込んだ選手と一塁手が交錯する場面があった。よくある状況でもある。試合後、意外なところで場外乱闘に発展することになる。故意に足を引っかけたと、打者を非難する投稿がSNSで展開されたのだ。立場も違えばいろいろな見方もあるし、違った判断もあってしかるべきだ。ただしこの投稿は、根拠もなく、偏見としか言いようのないひどい投稿だった▼名指しされた選手は、次の試合のメンバーから外れ、誹謗中傷が相次いだ本人のSNSのアカウントも削除せざるを得ない状況にまで追い込まれたのだ▼報道に携わる者として、これまでもSNSのあり方については警鐘を鳴らしてきた。根拠のない思い込みが人の運命まで狂わせてしまう事もある。使い方を誤らないでほしい。