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2010.12.27

 来年の干支「兎(うさぎ)」に関して、同僚との会話から「兎の語の付く慣用句や格言などに、プラスイメージのものが少ない」。あらためて調べてみる▼イソップ物語の「ウサギとカメ」は、ウサギの慢心と油断がカメの地道な努力に負ける話だし、「兎小屋」の比ゆはご存じの通り。また「兎の糞」は、ウサギの糞がコロコロしてつながっていないことから「物事が分断してはかどらない」たとえ。出雲神話の「因幡の白兎」に由来する「兎兵法」は生兵法と同じ意味だ▼とはいえ、いいのものがないわけではない。「兎の登り坂」は、ウサギは後ろ足が長く坂道を登るのが巧みなことから「持ち前の力を発揮し、順調に物事が進む」ことを指す。また日本人の心の歌「故郷」の歌い出しは「兎追いし…」だ▼そして何より「ぴょんぴょん」跳びはねる姿は、飛躍をイメージさせる。そう、来るべき2011年が、いわきにとって飛躍の年でありますよう、祈りつつ。

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