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2019.11.25

先日、社にメールが送られてきた。開いた社員によると、吉野せいに関することで、ある人の名前の読み方を教えてほしいとのことだった。姓名が独特なので戸惑ったのだろう▼名前の主は社の先輩であり、亡くなる前に少しだけお付き合いさせていただいた。頭に浮かんだのは今年夏に送られてきた、小沢美智恵さん著『評伝吉野せい メロスの群れ』。時間に追われ、紙面で紹介する機会を失したが、目は通していた▼参考文献の一覧に昭和45~47年にかけて本紙に掲載された「菊竹山日記」40回分はじめ、大宅賞受賞、逝去の記事の引用が記されていた。これらに携わったのが、名前の読み方を問われた先輩であった▼地域文学の振興、新人の優れた作品を顕彰する「吉野せい賞」も今年で42回を迎えたが昨年に続き、大賞の正賞、続く準賞該当者は出なかった。結果、奨励賞に3人が選ばれたが、氏名・写真非公開も含まれる。これがなんとなく腑に落ちない。

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