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2022.07.12

首相の座まで登り詰め、憲政史上最長の政治家を狙った〝凶行〟が今世で起こるとは、想像もしていなかった。原敬や犬養毅、高橋是清が次々と暗殺された、軍靴の足音が響く時世ならいざ知らず▼惨劇をとらえた衝撃的な映像が繰り返し流され、わが子も心を痛めた。かつて「アベノマスク」とはしゃいでいた小学生の子は悲しげな表情で目を伏せた。許されない蛮行、言論を暴力で封じる行為に屈してはいけない。失われた命は重たいが、この凶行に政治的思想はあったのか、国政選挙に感情論を持ち込むことへ強い違和感を覚えた▼物事は言論の場で訴えるべきだ。抄子は実績や言動、国民の不満を政治で解決してくれるだろうとの期待を込め、意中の候補者に一票をささげた▼残念なことに本市の投票率は前回を下回った。政治腐敗や危機は市民の無関心から始まる。激動の世だからこそ、過半数が民主主義の根幹たる選挙に参加しなかったことが本当に悔やまれる。

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