2022.12.20
強い者が勝つのではない、勝った者が強いのだ。1974年、母国西ドイツ開催のW杯。優勝候補のオランダを下し、優勝カップを手にした西ドイツの〝皇帝〟ベッケンバウアーは、試合後こう言い放った▼まさに〝死闘〟だった。日本時間19日午前零時に始まったW杯カタール大会決勝は、息を継ぐ暇もないジェットコースターのような急展開で、家族が寝静まった深夜にも関わらず、幾度も大声を上げてしまった▼前評判は、メッシ擁するアルゼンチンがわずかに不利。抄子も本心とは裏腹に諦めの気持ちが芽生えていただけに、劇的な結果に飛び跳ねる思いだった。後世に語り継がれるだろうサッカー史に残る伝説の試合を目にすることができ、一夜明けた今も興奮は冷めない▼日本は惜しくも破れたが、近年冷え込んでいたサッカー熱が高まったことは喜ばしい限り。来季はいわきFCもついにJ2。いわき発日本代表も決して夢物語ではない。