2010.05.15
陸上競技で注目を浴びる種目といえばリレーがある。100㍍やマラソンも万人の心を揺さぶる種目だろう▼しかし陸上競技はこれだけではない。マスコミに派手に取り上げられにくい種目も少なからずある▼例えば競歩だ。先日、いわき陸上競技場で行われた高校生の大会では男子5000㍍に1人、女子3000㍍には2人だけしか出場者がいなかった。ただの早歩きではなく、1週400㍍のトラックをルールにのっとった姿勢で黙々と周回する。選手には審判がついていて、走ることはおろかヒザの動きにさえ違反があれば失格になりかねない▼疲れるとマラソンは歩いてしまうが、競歩は走ってしまうという。それだけ過酷なのだが、見た目が地味なだけに一般に関心は薄い。抄子は競技そのものより、競歩という種目を選んだ選手に心ひかれる。一体どんな生徒なのだろう。少なくとも徒労をいとわない勤勉実直な子でなければ完歩できないだろうと思っている。