2010.06.26
甲子園球場での高校野球の開会式。5万人近い観衆が注目する中で選手宣誓する主将のプレッシャーは如何ばかりかと、いつも固唾をのんで聞いている▼昔は「高校野球精神にのっとり、正々堂々と……」と相場が決まっていたが、いつのころからか、趣向を凝らした長い宣誓文に変わった。84年のロス五輪で選手宣誓した400㍍ハードルの元世界記録保持者エドウィン・モーゼスは緊張のあまり途中で止まってしまったが、それも無理からぬことだろう▼スピーチのような選手宣誓は地方大会にも波及し、福島大会でも当たりくじを引いた主将が監督やチームメートらと練りに練って考えた選手宣誓を行う▼今年はいわき海星の石井敏暉主将が宣誓することになったが、さて、どんな内容になることやら。野球と宣誓の練習の日々、そして緊張の中での本番。プレッシャーを乗り越えて、「昔、父さんはな……」と自分の子供に自慢できるような選手宣誓であってほしい。