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2010.06.18

 本を返すため図書館を訪れた際、無料提供コーナーに田中角栄著『日本列島改造論』(日刊工業新聞社)があった。実物は初めてであり、早速いただいてきた▼奥付を確認すると昭和47年6月に発行、同本で14版だった。当時の政界を振り返ると、佐藤栄作首相の長期政権末期。自民党内での後継者レースが白熱していたころでもある。実力者5人の苗字を取った、いわゆる「三角大福中」▼三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫、中曽根康弘の派閥の長が総裁総理という日本の最高権力者の座を目指し、激しい火花を散らしていた熱い時代。一歩抜け出た田中氏は退陣後も「数の力」で政界を支配した▼この改造論には、全国新幹線鉄道網理想図、国土開発幹線自動車道網図があり、いわき市も路線計画に含まれていた。折しも18日発売の『新潮45』7月号は田中角栄特集。功罪相半ばし、いまだ評価の分かれる人物だが無為無策のリーダーよりは頼もしい。

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