2011.02.07
人は常に幸福を希求する存在に相違ない。それが巨万の富を得たいという野望か、家族の無病息災を願うささやかなものであるかは別にしてもだ。そのよすがの1つが信仰だろう▼今「七福神巡り」がブームと聞く。七福神とは恵比寿、大黒天、弁財天、毘沙門天、布袋、寿老人、福禄寿だが、これらをそれぞれ祭った寺社は全国各地にある。それらのうち近隣する七福神を巡拝するルートは100以上、旅行代理店の人気ツアーとなっているケースもある。参拝という善行で心の平安が得られるのなら、この上ない▼ところでこの時期、一番神仏に頼りたいのは、受験生だろう。自他相手に戦う毎日を過ごしているはずだ。が、幸せ(合格)は祈るだけではつかめない▼神仏巡りに話を戻せば、数年前には四国八十八カ所遍路旅のブームがあった。当時テレビで見たのは、自ら歩き遍路に挑む人の姿。その覚悟が、最後に得るものにつながっていく気がした。頑張れ受験生。