2012.06.18
津波に遭い、どっぷりと海水に漬かり、枯れたとあきらめていた庭のアジサイの一部が再生、一昨年と同じ花を咲かせている。生命力の強さを教えられた▼6月も半ばを過ぎたが今年は4月以降、時の流れが早いと感じている。震災から1年間止まっていた「時計」が、年度替わりを機に動き始めたせいだろう。紙面上の各種行事を見ても、「2年ぶり」の言葉があちこちに。「再起」「復興」「前進」「責任」など、携わる人々の気概が伝わってくる▼そしてこれから夏本番、サンシャインいわきを象徴するイベントが多数、復活する。勿来1カ所のみとはいえ、海水浴場も開設され、花火大会やいわきおどりといった各地区の夏祭りも準備が進んでいる▼震災被害や原発問題を抱えながらの開催は、すべてが震災前と同じ、というわけにはいかないと察する。その中で払われている努力、培われていく一体感、それらが必ずやいわきの復興につながることを願ってやまない。