2013.03.30
甲子園球場のアルプススタンドに陣取ったおらが町の高校の大応援団の中に身を置くと、これは祭りなのではないかと錯覚する▼その証拠に太鼓が鳴り響き、旗やのぼりが翻り、人々はうちわを手に熱狂する。おはやしの代わりの応援歌は、面白いもので昭和40年代の歌謡曲をアレンジしたものが今も変わらず演奏されている▼高校生が出場する〝選抜大会〟は春休み中の今、同時進行でさまざまなスポーツ競技が開催されているのだが、どの競技よりも広い会場で、何万人もの観客を集める郷土色豊かな祭りという点で野球が群を抜いているのだろう▼そういう意味で、今年の春のセンバツは楽しみが多い。〝みこし〟となったいわき海星は敗れ去ったが、いわき市出身の選手が4人もいる聖光学院は明日の準々決勝でベスト4進出をかけた戦いを繰り広げる。いわば〝隣町〟の祭りなのだが、相手は平成7年夏の選手権大会で磐城高校を破った敦賀気比。ぜひ注目したい。