2013.04.20
このゴールデンウイーク、鶴ケ城を中心とした会津若松市とその周辺の地域は〝NHK大河ドラマ景気〟でにぎわいを見せるだろう▼先週までの『八重の桜』では、薩摩藩と密約を交わして手に入れた新式銃によって攻勢を強める長州藩に会津藩が苦戦する中、14代将軍家茂が亡くなって慶喜が徳川宗家を継いだ。物語はこれから大政奉還、戊辰戦争とドラマ前半のヤマ場を迎え、会津藩の悲劇がつづられていく▼そのころ、磐城平藩では安藤信正が〝鶴翁〟と号して隠居し、長男信民死去後、甥の信勇が最後の藩主の座に就いている。隠居したものの信勇が若かったため、戊辰戦争で信正は藩の実権を握り、奥羽越列藩同盟に加わって新政府軍と戦うことになる▼市立美術館で今日から「安藤信正展」が始まり、安藤家が所蔵する貴重なコレクションの数々を見ようと午前中から多くの市民が会場を訪れた。いわきのお殿様、安藤家の生の歴史に触れるいい機会だと思う。