2016.02.10
姉が、母に届いたタクシー会社からのカレンダーを見て「利用が多いと違うね」と驚いていた▼高齢の母は「バスもろくに通ってないで、町のスーパーや病院にどうやって行くんだ」と。バス会社も営利企業。行政からの補助があるといっても、赤字路線は廃止か間引き運転しかない。過疎地に住む母のような高齢者は、費用がかさむにしてもタクシーは重要な移動手段なのだ▼どこの自治体でも、老人のみの世帯が増える中で、交通弱者対策は重要な課題になっている。そこで、各自治体では歩く範囲で生活ができるコンパクトな市街地づくりを提唱する。しかし、道路などの問題もあり簡単にことが運ばないのが実情だ▼そんな中、各警察署では増加する高齢者の交通事故抑制のため、高齢者に運転免許返納を求めているが、移動の足が奪われると返納をためらう高齢者が少なくない。交通事故から高齢者を守るためにも、いわき市もコンパクトシティ実現をお願いしたい。