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2016.10.28

第48回いわき市民文化祭が今月1日から市内の公共施設などで始まった。歌舞音曲、写真、短歌、俳句など内容は多彩。以前は取材でよく会場を訪れたが、最近はままならない▼このうち28日から、市文化センターで「第43回木彫展」が催されている。2年前訪れたきりだが、木質の柔らかな表情をした仏像、リアルな能面など、出品者の力作が並んでいた。可能なら手に入れたいものもあった▼今ではめったにできないものに旅行がある。それでも以前、何度か「大和路」を訪ねた。歌心もないが会津八一著『鳴鹿集』を携え、古寺巡礼を気取ってみた。特に印象深いのが東大寺構内にある天平文化の宝庫、法華堂(三月堂)▼安置される仏像はすべて国宝、重文。その中にひっそりとたたずむ月光菩薩。自己主張もなく正面を見据え、合掌する姿で千年以上の時を経てきたことに感慨を覚えた。再訪の機会はそうないが木彫展に足を運び、古の仏像に思いをはせたい。

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