2017.03.04
こいつはいい言葉だと思った。「歳をとるのと老いるのは別」▼『永遠の野球少年』は「西毛安中クラブ」という群馬県の古希野球チームを題材にした本だ。70歳以上による古希野球にあって、選手の多くががんや脳動脈瘤、糖尿病など重度の持病を抱えているが、好きな野球がやめられない。なぜ命がけで野球をするのか、生命の意味を問う一冊になっている▼弟分の還暦野球は60歳以上。市内の老舗チーム「いわき泉還暦野球クラブ」の必勝祈願祭に行ってきた。26人のメンバーには昭和30年代の選手も見かけるようになったが、結成当初からチームを支えた戦前生まれが8人もいる▼チームの強化で若い選手に出場機会を奪われそうになっているが、すると古希野球にプレーの場を移して大好きな野球を楽しんでいる。西毛安中と同様、病気とケガとは常に隣り合わせだ。60代の選手が実に若々しく見える。県リーグ戦の開幕は4月22日。永遠の野球少年の健闘を祈る。