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2017.06.21

終戦から70年以上が経過し、戦争の風化が叫ばれる中、今なお戦争の傷跡を残す遺跡は、日本中に数多く残されている▼広島の原爆ドームなどはその最たるものだが、沖縄もその一つ。戦争末期、数カ月に及ぶ激しい戦火の中で、軍人ばかりか沖縄県民の尊い命までもが奪われた沖縄地上戦。戦後、沖縄は米国の統治下に置かれ、日本に返還されたのは終戦から27年後。以後、米国の基地の町として今日に至っている▼沖縄では今も、米国軍の基地移転を巡って沖縄県と国が争っている。沖縄から米軍基地がなくならない限り、沖縄の戦後も日本への真の返還もない、と考える沖縄県民は少なくない▼今年も「沖縄慰霊の日」(6月23日)が巡ってくる。このところの安倍首相の政権運営や発言を聞いていると、平和憲法の改正が透けて見えると感じるのは抄子だけか。終戦の日同様、慰霊の日も日本国民が平和の誓いを新たにし、平和国家としてのあり方を問い直す日としたい。

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