2017.08.31
トラブルで離陸ができず、イライラする乗客を和ませようと、機内で歌を歌った姿がSNSに投稿され、その様が「神対応」だと称賛された歌手の松山千春が先週のワイドショーを賑わせた▼機内では、保安上の問題から乗客にマイクを渡す事はないという。松山さんの申し入れに応えた機長の特例的な判断に乗客たちは、イライラする気持ちが一気に収まる思いがしたことだろう。ファンに支えられている松山さんだからこそ自然に出てきた思いに違いない▼30年以上も前、松山千春大ファンの友人に誘われて札幌に行った事がある。ライブに行くためだったが、会場は200人ほどしか入れないスキー場のレストラン。人気絶頂の頃でも、そういったライブを数多くこなしていた。ファンとの距離を大事にしていたのだ▼市内では市長選挙まで10日と迫った。候補者の「神対応」は必要ないし、中傷合戦など醜い争いも見たくない。「市民」との「距離」を大事にしてほしい。