2018.02.15
今週初め、友人の訃報に涙した。ひと回り以上の年長者に対して、「友人」とは大変失礼な話だが、時に、友人、兄、先輩としてお付き合いさせていただいた仲であり、親しみを込めてそう呼ばせていただく▼出会いは約35年以上前の高校生時。彼の経営する店に行ったときから始まる。当時は客と店主という関係、店がレンガ通りに移り、趣味の音楽や、ゴルフの話をするようになってから親しくなった▼自他共に認めるカレーの店だが、それだけではない。彼の巧みな話術で客を魅了し、時にはカラオケで美声を披露する。持ち前の明るい性格で、ファンも多かった▼しかし、そんな彼に、いつしか病魔が襲い始めるようになった。「暖かくなったらゴルフしようね」。先月のメールのやり取りだが、思いは叶わなかった。「父のレシピの通りに作ったカレーです」と言って娘さんから出されたその味は紛れもなく彼の味。涙が止まらなくなった。ご冥福をお祈り申し上げます。